〇〇とネコ

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鈴とネコ

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イソップ寓話の「ネズミの相談」は教訓めいた話です。

ネズミたちが困り「猫をなんとかできないだろうか」とみんなで相談する。「猫の首に鈴をつければ猫が来たことを察知できる」と誰かが言う。それは素晴らしい案だと盛り上がるが「では誰が鈴をつけに行くんだ」となったら誰も名乗り出ない・・・という話。

こういう話ってずっとあるんだなーって思ったものです。


なんの意味もない話をした、というだけで終わればいいけれど、実際はもっと怖い展開が待っていますね。猫に鈴、という時点で盛り上がってしまうような雰囲気のコミュニティなら起こりうる怖い展開。
その場で一番立場の弱い者が無理やりやらされることになる展開。
さらに、実現が不可能なことを糾弾するだけで時間とコストを費やして仕事をしたような顔する者も現れる展開や、できると言っておいて前金もらってトンズラしたりする者が出てくる展開とか。
起承転結でいくとここらでイチかバチかの一発逆転があればドラマという商売になりますが、ドラマでない現実で「お前鈴つけてこいよ」って押し付ける人はいっぱいいますね。
さらに救いがないのは、そういう人間を食べてくれる猫のようなものが、人間の世界にいないことでしょうか。

子供の頃はイソップ寓話は大概「そのあとどうなったの?」って親を困らせていましたが、大人になるともうあとのことは考えず本は閉じてしまいたいですね。

娘に読み聞かせするのが楽しみなようで、怖いです。