ドーナツと猫
猫って輪や円の中に入りたがったり、やたら注目したりするよね。
リング状のもの、丸い口の器や敷物など。
実家の猫は、ドーナツを前足に引っ掛けてしばらくクンクン、気が済んだらポイ、をする子だった。テーブルの上のミスドの箱をこっそり開けて、わざわざオールドファッションを前足に引っ掛けて取り出したり。
食べもしないのに触ろうとする。
叱られると「なんだか、触りたいんですニャン」と言いたげな様子でこっちを見ていた。
なんだか好き、なんだろうなと思う。
なんだか好き、とか
なんだか嫌い、とか
はっきりしないぶん気になるととっちらかってしまって始末が悪いのに、なんだかわからんでもない。
めちゃくちゃ好き!なものよりも「なんだか好き、なモノ」の方が私も多いからかもしれない。ビー玉とか民芸品とか。子供や家族ですら曖昧に、なんだか好き、に該当するかもしれない。
我ながらのめり込めないやつだなぁとも思うけど、
なんだか好き、くらいの熱は心地いい。