盆栽と猫
多肉植物ばかり育てている私だけど、30歳過ぎて気になりだしているのが盆栽。
何年も時間をかけて愛でる趣味、イイ。
夫とも出会って13年、ウサギも今年で11歳、ガーデニングも10年近い。ここらで気長に、本気で盆栽を考えつつある。
昨年、自由が丘の街を歩いていたら、通りの店先に「松ぼっくりから松の若芽が生えた盆栽」があった。
見慣れたあの松ぼっくりからニョッキリうねり逞しく生える松は、小さいながらも見応えがあって、まるでジブリ!な趣だった。
「私も…この風景作ってみたいなー!」としみじみ思った。
ざっくり調べたら、新鮮な松ぼっくりと種を水に浸し水気を与えつづけて発芽に適した季節まで維持して偶然生えるのを待つ…と、かなり根気も運も必要な盆栽らしかった。
そんな盆栽をさりげなく人の行き交う路端に置くとは、流石は自由が丘である。
そんなことがあったこともすっかり忘れてた年の瀬、偶然松ぼっくりが私の目の前にポタッと落ちてきた。
見ると松ぼっくりにはタネがビッシリついていて、まだ真新しかった。
家に持って帰ったら4歳の娘は「あっ!まつぼっくり、ピタゴラスイッチのやつ※やりたいよぉ!」と言いだしたので
松ぼっくりを水にドボンして、あれよあれよと松ぼっくり盆栽の条件が揃った。
※ピタゴラスイッチのミニコーナー「ウソだと思うならやってみな」の松ぼっくりの回のこと
それ以来、毎日うんともすんとも言わない松ぼっくりに水をかけ続けている。
趣味で気楽に始めた松ぼっくりに、私は、試されている。
「これ…なんだったっけ、何がゴールなんだっけ」と思っちゃうくらい変化がない。
土が乾くので水はかかせない。
うんともすんともな状態で、1か月経った。
座禅と似てる。やめようと思えばやめられるがやめられない。まだ立春。
発芽気温になる春まで今からでも2か月かかる。
更に発芽する可能性も。ものすご〜く低い。意味ないかもしれない、とよぎるたび試されてる。
春になっても発芽しなかったら「これも…摂理なのでしょうね」ともっともらしく強がりを言おう!…と思いながら、今日も水をかけている。